2000年7月11日本番当日<六本木ピット・イン>ライブ・リポート!!

   
             
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 2000年7月16日更新 
Photo by Yousuke .S & Eriko
report by ERIKO

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この日、東京の最高気温は33度。ライブ当日、15時30分頃、六本木の交差点を過ぎて、私は長年の憧れでもあり、また観客として長年、何度となく足を運んだライブハウスの老舗<ピットイン・Pit Inn>の前で、店の入り口にかかげてあるシンボルでもある、紅い「PIT INN」のロゴマークを、見上げた。自分の中に二人の私がいて、実際にこれからここで、演奏しなくてはならないんだゾッ!という気持ちと、そんな「憧れの店」へのノスタルジーが、入り乱れて少し複雑な気持ちで、店の階段を下りていった。私が、最後にライブに参加したのは、確か4〜5年前なので、レコーディング・スタジオ以外でピアノを弾くのは、かなり久しぶりである。「そ〜かぁ〜、今日は、ドンカマないし、耳元で自分でバランス取ってモニターもできないのよねぇ〜・・」とか、いささかステージから離れていた、感覚的な不安も残しつつ、でも個人的に大好きなジャンルの、自分の得意な音楽を、皆さんに聴いて貰える喜びで、ワクワクしてもいた。既に、今回のライブの主役の野田ユカさんや、トランペット数原氏、ギター大久保氏などは来ていてステージのセッティングは着々と進んでいた。ステージは出演者、8名が乗るには、少し狭いだろうと思っていたが、意外とゆったりしていて、安心。生ピアノの音を出してみると、ちゃんと調整してあるし、タッチもイヤなカンジじゃなかったので、これも、安心(そりゃそうだよね「六ピ」だもんネ。前回のライブハウスは、ホンキートンクピアノみたいな、ピアノだったので・・・どこの店?笑)で、エレピ(エレクトリック・ピアノのこと)は今回、R社のを、これも久しぶりに弾いたけど、思いっきり、鍵盤軽すぎて「フガフガ」なんで、諦めモード。しかも、こんなに、音のキレ悪くて、リリース残るんだったのねぇ〜・・ってカンジ。で、そんなこんなしてるうちに、ほかのメンバー、ベース渡辺直樹氏、ドラムス岡本郭男氏、ラテンパーカッションの”キムチ”氏、サックスのボブ・ザング氏も揃い、サウンドチェック開始。今回のライブは、どちらかというと、わりと「カッチシ」キメごとが、多いので(何となく譜面持って来て「じゃあ、こんなイントロで、テーマやって、アドリブまわして、またテーマ戻って、適当に雰囲気で終わろうネ」とかじゃないのよね)一応、全曲スルー、通して確認事項チェックしながらのリハーサル。ここで、あんまり疲れるとヤバイので軽く流そう・・・と思いつつ、みんな一週間ぶりなので、結構とばしてくるのだ。でもリハの方がリラックスしてるから、本番より良かったりしないようにとか、自分に言い聞かせて・・・。でも既に、スンゴイいい気持ち。い〜な〜、好きなことやるのって・・・。

当日リハーサル風景

当日のリハ風景です.なるべく中の音は(ステージの上でのモニターの音量)大きすぎないようにしてたです.モニター通すと、かなり音質変わるので、それずっと聴いてるのも辛いので、自分用モニターに、誰の音を、どのくらい返すか、結構悩んだ・・・。生音もモチきこえてくるワケだし


こんなかんじで、当日リハはあっという間に時間が経ち、18:30開場なので、既に、この暑い中お店の外で並んで下さってる方がいる模様。メンバーや私達は軽く食事を取って着替え、本番の1stセット、19:30を迎えます。この間、バックステージをお手伝いに来てくれてる、お友達の森茂さんが、飲み物や食べ物を買い出しに行ってくれたり、私の仕事仲間、シンセ・オペレーターの杉本君が、デジカメでリポート写真を撮ってくれたり、私の生徒さん、長尾さんや三浦<ミカリン>が、私達のCD即売の為に準備をしてくれたりと、本番前のあわただしい中、テキパキと準備を進めてくれていた(Very Thanks

そして、ステージは暗転。暑い夏の夜を、Coolにしてくれるかのように、波のBGM・SEが、会場には流れ始めます

さぁ!1st .セット、本番!Start 〜

演奏曲目(Composer)

1st. Set 19:30 〜20:30

2nd. Set 21:00〜22:00
1. カリブの夢(Eriko Tsukayama)
2. サマー・ブリーズ(Yuka Noda)
3. モノクローム・アフタヌーン(Yuka Noda)
4. オーシャン・プレリュード(Eriko Tsukayama)
5. フォー・シーズンズ(Eriko Tsukayama)
6. マンハッタン・ブルー(Yuka Noda)
1. シティー・ガール(Eriko Tsukayama)
2. フライデー・ナイト・ファンタジー
3. ラスティー(Shin Kazuhara)
4. ブラディー・マリー(Yuka Noda)
5. ミッドナイト・ウィスパー(Eriko Tsukayama)
6. ジャンピング・ビーン(Yuka Noda)
7. ザ・キャット(Jimmy Smith)アンコール曲



1st. & 2nd. Set  Live at Pit Inn

この日<野田ユカ>さんと私は「黒」のシックなパンツ・スタイル。アダルトな雰囲気の中、会場に流れていた「波」のBGMにクロスして、ユカちゃんのイントロが、聞こえて来ます。もちろん、一曲目は、CDタイトルでもある「カリブの夢」。数原さんアレンジによる、フリューゲル・ホーンと、ボブさんのフリュートのユニゾン・リフが、粋でおしゃれに重なってきます。ん〜、ここはCaribの海か!ステージは、野田さんの軽快なMCと共に、ポップなサウンド中にも、各プレイヤーさん達の個性が、よりクローズアップされる形となり、しっかりとしたメロディー、豊かなコードワーク、レベルの高いアドリブ、タイトなリズムと、ライブ全体がメリハリのある快適なものとなりました。また、ギターの<大久保さん>を、フューチャーした曲目「フォー・シーズンズ」や、サックス<ボブさん>をフューチャーした「オーシャン・プレリュード」「ミッドナイト・ウィスパー」、またトランペット<数原さん>のコーナーでは、数原さんのオリジナル曲「ラスティー」や、皆様お馴染み「金曜ロードショー」のテーマ曲、また、ラテン・パーカッションの木村キムチ”誠さんを、フューチャーした、「サルサ」ナンバー<ブラディー・マリー>では、御機嫌なティンバレス・ソロを、聴かせてくれました。また<モノクローム・アフターヌーン>では、野田、ベース渡辺直樹、木村”キムチ”誠による、スキャットも披露され、、さわやかなボサノバ・ナンバーが、この夜の暑さを吹き飛ばして、くれました。


 

今回のライブで、キーボード(シンセサイザーや、Electone)がフロントの場合、メロディーやアドリブ・ソロを、フロント・キーボードが担当することがどうしても多くなるので(楽器の特性上、メロディー楽器としてのみの使用は、いろいろ問題もある・・・)ホーン・セクションは、不可欠と思っていました。しかも、単にバックのセクション・ホーンとしてだけでなく、ソロもGOODで、しかもセクションに慣れている、このお二人<数原晋>&<ボブ・ザング>さんはベスト・コンビネイションでした。このお二人のおかげで、このライブ全体の音楽的クゥオリティーを、抜群に上げてくれました!(感謝、感謝〜?・?・?・)ボブさんの、スタジオ以外でのソロを、私が聴くのは2回目でしたが、やっぱあの細いBODYから、ブロウされてるとは思えないくらいのパワーと、その溢れるばかりのアドリブ・フレーズの豊かさ・・・。思わず「あ〜、こんな風にボブさんの超得意なことを、スタジオの中でもやらせてあげたい・・・!」と思ってしまうくらい、のびのびと、アメリカ仕込みの演奏をしてくれました。また、数原さんは、あの「シー・ウインド」を思わせるような、渋いホーン・アレンジもさることながら、艶のある豊かな音色で、本物のトランペットの音を聴かせてくれました(そういえば・・・、いつも私は、スタジオでマイクを通した音を聴くことが、普段ほとんどだもんネ。サブにいるから・・・)また数原さんのオリジナル曲「ラスティー」では、ニュアンス&フィーリングたっぷりに、お得意のコード・イッパツ曲(ワタイは、苦手〜・・笑)で、確実なアドリブを聴かせてくれました。ボブさんもミンミンさんも、私、個人的には学ぶことの多い「勉強させていただきました!」ってかんじで、自分でピアノ・バッキングやりながらも、観客になってたとこもありました!(笑)

      


   

そして、フロント野田さんと数原&ボブさんが「ウワモノ」として、心地よく乗っかってこれるようにするための、ベーシック・リズム・セクションは、もちろん言うまでもなく強力ゴールデン・コンビ<岡本郭男>&<渡辺直樹>さん。そしてエレキ&アコ・ギターをソロ&バッキングと活躍してくれた<大久保明>さん。やっぱ、コンガは特にバツグン!ラテン・パーカッション<木村"キムチ"誠>さん、そしてピアノの<わたくし>で、カチッ!とした、タイトでグルーブのあるリズムを提供しました。私は、オカモッチー&ナオキさんとの演奏は、良く考えてみると、すご〜く久しぶりでした。でも、やっぱ気持ち良かった〜!「へばりついてくる・・」という表現が一番近いかな・・・。すごく安定してるから、その中で私は、逆に遊ばせて貰うことができました。ただ「一緒動き」しなきゃならないとこは、気が抜けないというかんじです。もちろん、心地良い緊張感ですが、バッキング・ピアノの役割は、グルーブのなかで、単調にならないように遊びながら、でもまたタイトに戻るカンジが、まるで、バランス取りながら「シーソー」、または「綱渡り」をしてるみたいな(スミマセン、感覚的な表現ばかりで・・・笑)スリリングな気持ちよさと、メリハリを、作っていくおもしろさにつながっているんだと思います。


六本木ピットイン店内。この日は、約100名近くのお客様がいらしてくれました。
Very Very  Thanks!!


            
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